反射材と高視認性安全服について

高視認性安全服の歴史

高視認性安全服=High Visibility Clothingの国際規格であるISO20471は、2013年3月に定められました。そもそもこの高視認性安全服と呼ばれる安全アイテムは、1970年ごろイギリスで生まれました。当時各地で行われていた鉄道工事による事故は社会問題にまで発展し、それを減少されるのが最大の目的で、警告色として目立つ赤系の蛍光の作業服が普及したのです。その後、1994年に高視認性安全服のEN471=High Visibility Warning Clothing For Professional Useが正式に発行されるに至りました。そしてそれから、高視認性安全服の波は大西洋を渡り、1999年にアメリカ合衆国でANSI 107規格が発行されました。 これらを皮切りに、それ以降世界各国で同じような安全規格が発行されてるようになって行ったのです。 こうした大きなムーブメントが、ISO20471規格の発行に繋がって行きます。そしてついに、日本においてもJIST 8127が制定されたことは、前回のブログでもご紹介したとおりです。このように、イギリスの鉄道工事現場からスタートした高視認性安全服の歴史は、今や日本を含む全世界に波及し、様々な場面において、人々の安全な作業を守っています。

 

高視認性安全服とはどんなもの?

本来反射材は、ガラスビーズやプリズム構造を活かし、再帰性反射によって主に夜間における安全を確保するためのアイテムに加工されてきました。これに加え日中での視認の高い、蛍光イエロー、蛍光オレンジ、蛍光レッドの3色何れかの蛍光生地を使用することにより、さらに安全性を高めたアイテムで、反射材や蛍光生地の仕様がある一定の基準を満たしているものを、高視認性安全服と呼びます。 その発祥の地であるイギリスでもそうでしたが、使うことのできる色としては、赤や黄色の蛍光色が規格により定められています。 そして一口に高視認性安全服といても、反射材や蛍光生地の仕様面積による視認性の高低で、3つのクラスに分けられます。

 

ISO20471 とは

ISO20471規格は、道路で作業をする人々の事故を減らし安全を図ることを主たる目的として制定されました。 高輝度の反射材と、日中の視認性の高い蛍光生地のマッチングにより、オールタイムでの安全性を確保できるのです。

 

まとめ

日本ではこの20年間において、交通事故は6割減となりました。 こうした安全性の改善には、再帰性反射によって得られる安全性、すなわち道路標識やデリネーター、トラフィックコーンなど反射材を使った様々なアイテムが貢献していることは疑う余地もありません。これと同様に、路上で作業を行う人々の事故を無くすべく、高視認性安全服の規格が制定され、世に拡がって行っているのです。

私共DM道明(ダオミン)光学株式会社も、こうした社会の安全性に関する大きな流れを後押しすべく、全力で反射材並びに高視認性安全服素材の研究開発&製造そして販売に邁進しています。 ヨーロッパ、アメリカ、オセアニア、そしてここ日本でも、一人でも多くの皆様が安全に過ごせるよう、私共は日々努力を重ねて参ります。 常に皆様の安全と共に。dmphoto1_r5_c1